2020年。新型の病が流行ったことで、僕の生活は大きく変わった。
フリーランスになったのが去年の10月。最初は対面でのCubase(作曲ソフト)レッスンを中心に据えるつもりだった。
ところが、今年の4月あたりから「外出自粛」がはじまった。その煽りを受けて、僕の対面レッスンも廃れていくものだと思っていた。短いフリーランス人生だったと泣きたくなった。
が、予想は嬉しい方向に裏切られた。仕事は増えたのだ。
「StayHome」で家にいる人が増え、時間ができた大人がこぞって趣味に時間を投資するようになった。「趣味」の中には当然「作曲」も入っており、この機会にCubaseを始める人が続々と現れた。
彼らが最初に見るのはYouTubeであり、僕はYouTubeにCubaseのレッスン動画をたくさんあげていた。今年最も力を入れたプラットフォームだ。ありがたいことにチャンネル登録者は増え、再生回数1万回を超える動画がチラホラと現れだした。
そこで僕は4月から対面レッスンの一切を中止し、すべてをオンラインレッスンに切り替えた。そもそも作曲ソフトのレッスンで僕が隣にいる必要はほとんどなく、オンラインでも対面と変わらない(時には対面以上の)パフォーマンスを出すことができるだろうと思った。
そして、なんとかできた。
すべては「YouTubeを見ている全国の視聴者が、僕のレッスンを平等に受けられるように」という想いからだった。
この目論見は成功した。北海道から、九州から、ときには海外からレッスンのお申し込みをいただけるようになり、対面だったら出会えなかった方に、出会えなかった音楽に出会うことができた。
仕事がオンラインで済むのならば、わざわざ家賃の高い関東に住む必要はないと判断した僕は、8月に第二の故郷である宮城県仙台市に引っ越した。
仙台に来てからは「SUISO」と「ハーモニーズ」に力を注いだ。
SUISOは音楽ユニット、ハーモニーズはYouTubeアイドル育成プロジェクトだ(文字をクリックするとHPやYouTubeに飛びます)
共に「知名度勝負」の世界だった。だから僕は「ソシラボ」というコワーキングスペースに通い、そこで職業も年齢もバラバラの、たくさんの方と出会った。Facebookの友達は2倍になり、飲み会の数が圧倒的に増えた。
12月には半年かけたプロジェクト「ゼロカラカンパニーコンピレーション」を完成させた。YouTube視聴者の曲を一枚のアルバムにして、サブスクで配信しようという企画だ。予想をはるかに上回る58曲(予想は5曲)が収録され、喜びの声をたくさんいただいた。
以上が僕の2020年だ。
素晴らしい1年だった。
めでたしめでたし。
はい、そんなわけありませんね!!!!!
いや、嘘ではないんです。記述に嘘はないけれども「僕の一年はこんなにキラキラしてました~」的な雰囲気は見栄で、ミスリードで、虚栄です。
だって2020年よ!
コロナ流行ってんぞ!!
順風満帆なわけないじゃない!!!
良いことと同じくらい、あるいはそれ以上に、悪いことだってありました。
コロナショックはもちろんのこと、誹謗中傷、裏切り、金銭被害、ゼロカラカンパニーコンピレーションにまつわる理不尽なゴタゴタ等々…。
大変だったっす、色々と。なんとか乗り越えてきたけど、もうダメだと思ったことは数えきれず。仙台に来てからは酒に逃げる夜が何度もありました。
あと『すべては「YouTubeを見ている全国の視聴者が、僕のレッスンを平等に受けられるように」という想いからだった。』なんて嘘。これは明確に嘘。綺麗事が過ぎる。『廃業が顔を覗かせたから業務形態を変えざるをえなかった』が正解。
どんなにしんどくても、前向きに、前向きに。そうでもしなきゃやってられないぜ!だからブログの冒頭くらい明るく書いたろ!!
…というのが、ぶっちゃけ正直な気持ちです。
とはいえ。
前半に書いたことは素直に嬉しかったし、しんどい中にも「喜びポイント」は多々ありました。SUISOはミュージックビデオを4本も出せたし、ハーモニーズはやっとの想いで一人採用して、今は研修の真っ最中です。
何より、フリーランスとして1年間生活できたことに、心からホッとしています。
独立してよかった。会社員のままだったら、絶対経験できなかった人生を歩めています。しんどい事9割の人生だけど、1割の幸せが何物にも代えがたいから、僕は今フリーランスとしてやっていけてます。
まあそして何より声を大にして言いたいのは、
仙台に引っ越してよかった!!!!!
来年はまるっと仙台にいるはずです。みなさん、こんな僕ですがこれからもよろしくお願いします!