エッセイ

ジムであった不思議な話

動画が出てます

 

サムネの顔、表情筋が死んでいることで有名な僕にしては、とてもよくできたと思う。

さて、今のところ15日連続で動画を投稿している。なかなか疲れてきたが、順調にチャンネル登録者は増えているので問題なし。結果さえついてくれば、それを励みにまだまだ頑張れる。

 

ふと気が付けば、ブログとYouTubeを毎日、さらに週一でSUISOのラジオもアップしているので、合計週15本の創作物を世の中に出している。

毎日投稿は自転車と同じだ。乗れるようになるまでが大変で、でも一度乗れたらリズミカルにすいすい進む。漕ぐのをやめたら止まってしまうし、漕ぎ出したら最後、誰も手伝ってはくれない。ひとりで黙々と漕ぎ続けるしかないのだ。毎日更新というペダルを。

 

ジムであった不思議な話

今日あった不思議な出来事を書いておく。

 

ジムで友達と合トレをしていたら、スタッフさんに「すみません、合トレは禁止されているのでお止めください」と注意されてしまった。

はじめて聞いたルールだった、が、ジムを使わせてもらっている以上、スタッフさんの言うことは聞かなければならない。その場で謝罪して合トレは止めたのだが、そのあと不思議な体験をすることになる。

 

 

 

ジムの利用規約のどこにも、そんなルールは書いてなかったのだ。

 

 

 

そうなのだ、「合トレ禁止」と言われたとき、最初は「え?そうなの?」とかなり驚いた。なぜなら、そんなルールは聞いたことがなかったし、スタッフさんの前で堂々と合トレする人を結構な数見てきたからだ。(スタッフさんも注意などせず、なんなら挨拶やおしゃべりまでしてた)

 

うむむ、これは一体どういうことだろう。

 

仮説①…最近できたばかりの新ルールで、まだ規約に書いていない

真っ先に思いつくのはこれ。

ただ、だとしたらジム内のどこかに新ルールの貼り紙をしそうなものだが、僕の探した範囲ではそのようなものは見つからなかった(見落としてるだけかもしてないけど)。

そもそも合トレ禁止の理由なんて「危ないから」か「感染防止」かのどっちかだと思うんだけど、どちらにしても最近できたとしたら遅すぎない…?という疑問もある。だからこの仮説はたぶん違う。

 

仮説②…スタッフさんの勘違い

注意されたスタッフさんは別の店舗からやってきたばかりの新人で(実際あまり見ない顔だった)、元々いた店舗のルールを盲目的に使っている、という可能性。

でもそれなら、他のスタッフさんが合トレを注意しない時点で気付きそうなものだ。あとそんな重要なルールを勘違いしてたらちょっとマズいはず。だからこの仮説もたぶん違う。

 

仮説③…「合トレ禁止」はもはや常識であり、いちいち規約に書いていない

例えば「ジム内で喧嘩をしてはいけません」とわざわざ書かないのと同じで、「コロナ禍に他人とトレーニングなんて常識的に考えてありえないでしょ」という共通認識がある、という可能性。

これはありえる。不文律というやつだ。でもこの仮説が正しい場合、僕の通うジムは常識外れの荒くれものばかりということになってしまうので、できればこの仮説も間違っていてほしい。

 

仮説④…「合トレ禁止」はあってないようなルール。今日のスタッフさんの正義感が強かった

これは仮説③とベースは同じで、「合トレ禁止」はもはや規約に書くまでもない不文律。ただ、短い横断歩道で赤信号を無視する人が多いように、ルールを守らない人間が増えすぎたため、あってないようなルールと化してしまった、という可能性。

しかしルールはルールなので、今日のスタッフさんは気合を入れて注意してくれた、という可能性。

ただ僕はもう今のジムに入会して1年弱経つのだが、そんなルールは本当に知らなかった。この仮説が正しければ、このジムは1年前からずっと腐敗しっぱなしということになってしまう。あとこれは仮説③にも同じことがいえるが、「ジムの常識」なんて新規入会者は絶対に知らないんだから最初に言うだろ、普通。そもそもこんな小さい世界で不文律なんてあっちゃダメだろ。

だから、この仮説もたぶん違う。

 

仮説⑤…なっが~い夢を見ている

ジムに行く前からブログを書いている今まで、僕はなっが~い夢を見ている、という可能性。

そういえば、ジムのあとにサイゼリヤに行ったら知らないメニューがあったっけ。

左のメニューはアスパラに卵を乗せたものなのだが、ここ、グリーンピースじゃなかったっけ?

つまりこのメニューも、僕の夢が産んだオリジナルメニュー、ということだ。言われてみれば、あまり味を覚えていない。

 

仮説⑥…すべて作り話

そもそもこのブログ記事が真実であるという裏付けはない。「動画が出てます」だけでは面白みに欠けると判断した僕が、ゼロから作り出した嘘物語という可能性を、あなたは否定することはできない。

 

仮説⑦…月岡彦穂などという人間は存在しない

さらに言えば、このブログの運営人である「月岡彦穂」という人間は、本当に存在しているのだろうか?

あなたは、「この記事は月岡彦穂が書いている」と思っているはずだ。しかし、それは本当だろうか?この記事を月岡彦穂以外が書いていてもあなたは気付けないし、なんなら、「月岡彦穂は実はもうこの世にいない」としても、あなたは気付けない。

 

もちろんこれを書いている私は自分のことを「月岡彦穂」だと思っている。しかし、自分が月岡彦穂であることを真に証明する方法など、僕は持ち合わせていない。僕は自分を月岡彦穂だと思い込んでいる精神病患者かもしれないし、月岡彦穂という人間の記憶をコピーしてその通りに動く仮想現実の肉体かもしれない。僕は本当は誰で、あなたは本当は誰なのか、それは永遠に分かることはない。あなたは「あなた」のつもりで人生を経験し、「あなた」のつもりで死んでいく。そしてあなたの周りにいる誰一人とて、その存在を証明することはできない。あなたの友人が、恋人が、両親が、本当にあなたの認識する「その人」であることを、誰も永遠に証明することはできない。もしかしたらこの世にはもうあなた以外誰も存在しておらず、あなたは都合の良い記憶をただ感じているだけなのかもしれない。そうであれば、あなたは私が存在すると、どうして言い切れるのだろうか?

 

今日の筋トレ

肩。

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