エッセイ

朝の寒さが、身に染みるのだ。

「朝は日向を歩かないと死んじゃいますよ」とアルバイトの大学生が言う。

あながち大袈裟でもない。いや大袈裟か。でも気持ちはよく分かる。朝の寒さは凶悪だ。気温的には夜と大差ないのかもしれないが、これから職場に行くのとこれから家に帰るのとでは心持ちが全然違うのだろう。朝の寒さは、一段と身に染みるのだ。

一方、夜は夜で寒さが身に染みる。ボクのような独り身には、漠然としたモヤのような何かが冷気になって降りかかる。そのモヤの事を、寂しさとか切なさという人もいるらしいが、ボクは独り身なのでまだそういう人に出会ったことがない。今度会ったら、この感情に名前を付けてもらおう。寂しさ、だと漢字が書けない人もいるだろうから、カタカナにしてもらおう。サミシーサ。それにしよう。沖縄のお菓子にありそうだ。なんだか暖かくなってきた。

…ブログの終着点を見失った。かじかんだ指先のせいにして、今日はここらで終わりにしよう。はくしょん。サミシーナ。

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