本屋と変わらないもの

本屋が好きだ。いや、大好きだ。

 

一番落ち着く店はどこかと言われれば、僕は迷わず本屋と答える。

職場の近くに大きな本屋があって、3日にいっぺんは必ず行く。本屋に漂う独特の雰囲気が、好きだ。

 

「なんとはなしに時間をつぶせる場所」の代表格が本屋だと思う。

カフェはお金がかかるし、公園は手持無沙汰だ。レコード屋は見つからないし、カレー屋は匂いがきつい。

本屋には、そうして人が集まってくる。まるで生まれた時からそこに居たかのように、バランスよく散っている。店員は綺麗なエプロン姿の制服で、本を並べたりレジに戻ったり、かと思えばまた、本を並べたりしている。

本屋では、時間がゆっくり流れている。電子書籍が登場して、紙の本が危ぶまれる時代に、何事もありませんよという顔でずっとそこにある。大盛況するわけでも、閑散とするわけでもない。ただ、本屋はずっとそこにある。

 

それでもきっと、いつかは終わりが来る。その時は間違えても、カレー屋にはなるなよ。

時間をつぶせなくなっちゃうからね。

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