チップスター

「チップスター、好きなんだよね。」

彼はそう言って、それをカゴに放り込んだ。宅飲みへ向かう道中、ふたりとも既に酔っていた。結局開けずに、わけの分からぬまま次の日になった。

残されたボクとチップスター。学生の頃はノーブランドの、安いやつしか買えなかった。宅飲みの度に必ず買い、そればかり食べる友人がいた。何度食べたか分からないあの味。目を閉じれば学生時代のワンルームが目に浮かぶ、青春の味だ。

残されたボクのチップスター。腹の足しにはちょっと多い。いそいそと齧ったものの、学生時代のあの味と、なにが違うのか分からない。そりゃあそうだ。当時は食べるよりも喋るのに夢中で、味なんか覚えちゃいないのだから。

ひとりで食べるもんじゃないな、とつぶやいて、僕は次の一枚に手を伸ばす。初めて美味しいと思えた。

関連記事

  1. 【ラーメン】阿佐ヶ谷駅前の「鶏そば そると」が美味い!

  2. ねぇ深夜にソラニン見ちゃった死にそう。

  3. 「ノルウェイの森」の虚しさについて。

  4. リアムギャラガーのニューアルバム「Why Me? Why Not.」は…

  5. 高級。「乃が美」の冷凍パン?

  6. リアムギャラガーとサウンド

  7. ひとり名古屋旅行記~1日目~

  8. 池袋駅近くに穴場のスタバを発見!快速のFree Wi-Fiがたまらない…

PAGE TOP