エッセイ

大学祭に遊びに行ったOBの話。

友人とは、歳と共に洗練されていくものだ。

居住地だけで集められた小学校、中学校。その中で学力別になった高校。そして全国で、さらに細かい学力(目的)別になった大学。進めば進むほど、付き合う人間の考え方や趣味嗜好、果ては会話のリズムまで似通ってくる。

それを良しとするか否かは人それぞれ。しかし事実ではある。そしてボクは、これを良しとしてきた。中学より高校、高校より大学の友人と気が合うし、話も合う。端的に言えば、今までの人生で1番好きなのは、大学の友人だ。(高校までの友人が、この一文であらぬ誤解をしませんように)

そんな人達がうじゃうじゃ集まるイベントへ行ってきた。そう。大学祭だ。

思い出話に花は咲かず、今、そして未来の話に花が咲く。それがたまらなく嬉しかった。幾度となく飲み明かした人と再会する。それが何よりも楽しかった。

所属していたサークルに顔を出す。もう自分の居場所ではないけれど、場所は確かにそこにある。まだまだ好きな人が残っている。皆が下の名前で呼んでくれる。そのありがたみに、一度離れてからやっと気付けた。そこは当時よりも、ずっと居心地が良かった。

あとはね、類は友を呼ぶんだ。ボクの周りには闘い続ける人達がいる。若さの中でもがいている。

ねえ、せめてこれを読んでいたら。一緒にもがき続けようぜ。

闘うことを辞めたら、ボクたちは奴隷になってしまう。そうなった人を、この半年でたくさん見てきた。ボクの好きな人達が、誰一人ああはなりませんように。みんなが自分を表現して、生きていけますように。

一丁前にそんなことを願って、そういえば居場所はここじゃないんだった、と思ってブログを開く。ボクはどこにいるんだろう?

-エッセイ

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