上司の結婚式に行ってきた。
マナーも何も分からない。ネットで調べた情報をもとに、麻布十番へ向かう。式も初めてなら、土地も初めてだった。
この日のためにAmazonで買った980円の白ネクタイを締めて、会場に着くと上司、上司、上司…。社内結婚かつ一番したっぱなのだから、当然のことだ。たったひとりの同期を見つけて、居場所を見つけた気がしてホッとする。
見たこともないほど笑っている新郎新婦を見て、結婚式が幸せな行事であることを認識できた。10ほども歳の離れた新婦は、ドレスに包まれてお世辞抜きにキレイだったし、さらに歳上の新郎は、しゃんと背筋が伸びていてステキだった。別に職場でしかめ面なわけではないけれど、こんな顔するんだこの人達、とボクは驚いた。
結婚式に行った女性はよく「私も結婚したーい」と言うが、その気持ちは大いに分かる。結婚式の主役は花嫁だ。そしておそらく、女性が人生で一番キレイになるのは、結婚式だ。
ボクがあそこに立っていたら…というよりは、その隣に大切な人がいたら…と考えてしまう。まだ見ぬその女性の顔にはモザイクがかかっていて、よく見えない。
でもきっとあなたはその日、世界で一番キレイなのだろう。
なーんて、ガラにもないことを妄想してしまうくらい、素敵な結婚式でしたとさ。めでたしめでたし。