インテリア論争〜ポスター編〜

何がボクをここまで突き動かしているのか分からないが、最近インテリアに凝っている。

ポスターを飾る、というのがこんなにも難しいとは、正直思わなかった。

 

想像してほしい。

 

あなたは2枚のポスターを、並べて壁に掛けようとしている。

壁はまっさらな石膏ボードで、手元にはポスターの入った額縁、紐、壁に取り付けるフックがある。

ポスターのサイズはB3だ。A3より一回り大きい、そう、なかなかの大きさだ。あなたはその2枚を「隣同士並べて」壁に飾ろうとしている。

 

するとどうだ。様々な障害に、気づくはずだ。

 

1枚目は、難なく貼れるだろう。手順に従って、セオリー通りやればいい。そこには殆ど、何の問題もない。

問題は2枚目だ。2枚目は1枚目に対して、平行かつ一直線上に揃えなければならない。斜めになったり、高さがズレたりしては、いけないのである。

 

これが難しい。想像を超えて難しい。文章だとこんなにも簡単そうなのに、実際にやってみると、もんっっっのすごく難しい。

 

フックを同じ高さに取り付けることは、出来るかもしれない。あなたは優秀だ。しかし「額縁に紐を通して結ぶ」という動作には、どうしたってズレが生じてしまう。

1枚目の結び方(長さ、たるみ具合など)を完全に再現するのは、素人には不可能だ。その誤差はそのままポスターのズレに直結し、我々はその度に額縁を下ろし、結び目の細部に至るまで、修正に修正を重ねなければならない。

 

しかもB3という愚鈍な大きさのせいで、微細なズレでも大きく見える。たった1度ズレただけで、部屋ごと傾いているかのような錯覚に陥るのだ。

 

こんなことを繰り返していると、徐々に徐々に疑心暗鬼になる。なんだかポスターの下のソファも、傾いてない?なんなら地面、傾いてない?床にピンポン球、置いてみない?

こうなるともうダメだ。何を見ても傾いて見える。ポスターの設置は翌日におあずけ、ということになる。傾いたベッドで眠る。

 

翌朝起きると、部屋中の家具が窓際に寄っている。植物は倒れ、食器は溢れ、箪笥はだらし無く空き、垂れている。

 

埃と破片のカオスの中で、壁には2枚のポスターだけが、ピシリと真っ直ぐ飾られている。

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