楽曲解説

【楽曲解説】卒業

「追いかけていたって 段々遠くなっているような気がしてたんだ」

何かから卒業するとき、「自分はこの場所にふさわしい人間になれたから卒業するんだ」と思える人はどれくらいいるのだろう。多くの場合、卒業というのは予め時期が決まっていて、その時になればこちらの都合を無視してやってくる。望むと望まないとに関わらず勝手にボクらを連れ去っていく。

不完全なまま、次のコミュニティに進むことを余儀なくされる。何かを追いかけていても、途中で打ち切り。続きは次に持ち越しとなる。

卒業する、ということは、入学した、ということだ。年を経れば経るほど、コミュニティに入学する目的は明確になっていく。多くの人は何かしらの目的を抱いて入学し、その中の何人かは目的を引き継いで、その後の人生を続けていく。

入学して現実を見れば見るほど、目標は遠くにあるように感じる。必死こいて走っても、段々遠くなっているような気さえする。

ボクらは目的地に辿り着くまで、そこまでの距離が分からない。あと100メートルかもしれないし、あと100光年かもしれない。後者だった場合辿り着くのは物理的に不可能だが、ボクらは走るのを辞められない。

段々遠くなっているような「気がしている」だけだ。本当は近づいている。少しずつ。確実に。

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