エッセイ

免許更新。

運転免許の更新に行ってきた。

 

埼玉県の鴻巣(こうのす)という場所にある免許センターまで、自宅から往復で2時間ほど。講習が2時間なので、合計で4時間もの間拘束されることになる。午後が丸々潰れるくらいの感覚だ。

それを考えると、行こうとはなかなか思えなかった。…思えなかったが、ご存知の通り、免許更新には期限がある。更新期限と向こう数週間の予定を加味すると、もう今日くらいしか、行けるタイミングはなかった。

やれやれ、と重い腰をあげる。普段乗らない電車に揺られながら、ふと思う。

 

3年後、またこうして鴻巣に来るのだろうか。

 

まさか3年前、自分が埼玉県民になり、鴻巣で免許を更新するだなんて思ってもいなかった。鴻巣なんて場所、当然知らなかった。

当時は宮城県の仙台市で、永遠に続くかのような学生時代を謳歌していた。免許センターまで原付で行き、帰りは身を引き締めて運転をしたことを、なぜだか強く覚えている。

 

あれから3年。こうも環境は変わる。

鴻巣で免許を更新して、駅前のフードコートで炒飯を食べて、電車を乗り継いで訳の分からない駅に帰る。寝て起きればスーツを着て、再び電車に揺られ、訳の分からない街で働き、帰りは半額の弁当を買ってきて食う。夜はツイキャスをして、ブログを書く。

なんだこの人生。誰のシナリオだ。

これは自分のものか?そうなのか?本当に?

 

最近こんなことばかり考えてしまう。いかんいかん。…本当にいかんのか?

-エッセイ

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