年賀状を書くのが好きだった。
高校生の頃には多い年で50枚くらい書いていた気がする。誰にそんなに書いていたのかもう思い出せないが、50人も友達はいなかったからきっとクラスメートとかに書いていたんだろう。どうやって住所を聞いたのか、覚えていないのがちょっと怖い。
書くのが好きだから。きっとそれだけの理由で、50枚も書いていたのだろう。例えば小学校の頃には自作の漫画を描いていた。今思えば、モノを創るという原体験はあれだったのだ。漫画。そうだなぁ、漫画家になりたかったもんなぁ、小学校の頃。
脱線。年賀状という文化がなくなり、LINEが年始の挨拶に取って代わったのはいつからだろう。大学生の頃、元旦の0時にLINEが来て少し寂しかったのを覚えている。
もう年賀状を書くことはないんだろうな、と確信的に思った。実際あれ以降、一度も年賀状というものを書いていない。
「メッセージを届ける」という面では何も変わらないはずなのに、一体なぜ寂しくなったのだろう。その答えは、今も見つからないままなのだ。