高級。「乃が美」の冷凍パン?

乃が美(のがみ)、というパン屋さんをご存じだろうか?

冬の宮城県は仙台市。枯れ木立ち並ぶいつもの風景に、見慣れないものがあった。閑散とした歩道に、なにやら行列ができている。

店の入り口には白い服の店員が立っており、「現在〇〇分待ち」と書かれた看板を持っていた。

それが、乃が美というパン屋さんだった。

 

突然だが、月岡彦穂は無類のパン好きだ。毎朝パンを食べて育った。両親もパン好きで、朝の食卓には色とりどりのパンが並んでいた。好きなアニメはもちろんアンパンマンだったし、学校でのあだ名は「天然酵母」だった。下敷きが無いから食パンを薄く伸ばして、冷凍したものを使っていた。夏になると悪臭を放ち、それでよく先生に怒られた。

誇張があった気もするが、とにかくパンが好きだった。だから当然、乃が美のパンを食べたかった。しかし木枯らし吹き荒れる大通り。〇〇分も待つのは気が引けて、後回しにしているうちにボクは仙台を離れてしまった。

 

だから先日、帰省した時には驚いた。実家に乃が美の食パンがあった。どうしたのかと聞けば、最近近所にオープンしたのだと言う。孫が帰ってくるからと、おばあちゃんが朝から並んで買っておいてくれたのだ。

おばあちゃんは、豪快に厚切りにしてくれた。ほんのり暖かいそれにかぶりつくと、ふわふわ…というよりふかふかだった。そして甘い。濃い牛乳の味がする。しかし決して菓子パンではない。これは食パンと菓子パンのハイブリットだ。人類はまたひとつ、壁を壊したのだ。これは偉大な一歩である。アポロは月に着陸し、民族同士の争いもまたひとつ終わっていく…。

あまりの美味しさからハッと我に返る。「焼き立て!!ジャぱん」だったら3話は使っていた。

 

大量に持たせてもらったそれを、一人暮らしの家で冷凍する。これからしばらく、乃が美のパンが朝ごはんだ。ほくほく。

しかし翌朝かぶりついて唖然とした。昨日ほどの感動が無い。これでは普通の食パンじゃないか…。

なぜだろうと思って顔をあげると、そこにおばあちゃんの笑顔はなかった。

ーーーーーーーーーーーー

仙台について書いた記事でございます。どうぞ召し上がれ。

仙台の地下鉄と光

関連記事

  1. パソコンの限界…?

  2. ゲームマーケット2019秋、参加!

  3. 【ラブ・アクチュアリー】「愛」について書こうと思う。

  4. ジムで地獄のようなプログラムに参加した話。

  5. なぜ?スタバで勉強や仕事に集中できる5つの理由

  6. 【クリエイターPC】「raytrek」と「DAIV」、結局どっちがいい…

  7. ポロショコラ

    ポロショコラで、ちょっぴりの贅沢を。

  8. ダンベル何キロ持てる?が素晴らしかった5つの理由

PAGE TOP