セキララジム生活

セキララジム生活②〜はじめてのランニングマシン〜

休日のジムの様子

2019年8月3日。

ジム2日目。土曜の朝にも関わらず、フロアには人、人、人。圧倒的に年配の方が多く、親世代の集会のようだ。もしかしたら、ボクは最年少かもしれない。かと思えば、高校生くらいの、髪を耳の辺りで切り揃えた女の子とすれ違う。ホッとする。よかった、若者もいるんだ。

 

高校生の頃は…

自分が高校生の頃を思い出す。静岡県東部の海辺にある母校には、簡易的なジムがあり、男子バスケ部だったボク達は女子バスケ部が体育館を使っている間、そのジムでトレーニングをしていた。

…とは言っても、真面目にトレーニングした記憶なんて微塵もない。同期とダラダラお喋りして、誰が一番重いベンチプレスを持ち上げられるかを競い合って遊んでいたような気がする。その遊びは一見トレーニングにも見えるが、現状の筋力を競い合っているだけで、その後反省も反復もしないため、その筋力番付が変わることは一度たりともなかった。

 

もったいないなぁ。

と、今になってようやくそう思う。

 

「無料で・仲間と」ジム。そんなこと大人になったらできないぞ、なーんて、たぶんタイムマシンに乗って当時の自分に言い聞かせても、うるせえと一蹴されるだろうな。

 

歳を重ねることでしか分からない価値はある。仲間がいて、時間があって、無料で色々な物が使えた…子供の頃の、なんと恵まれていたことか。それに気がつけたのは、自分で稼いだ金で飯を食うようになってからだった。

 

…閑話休題。

 

いざ、ランニングマシンへ

「ウォーミングアップに10分くらい走るといいですよ、ランニングマシンで!」と、トレーナーの田中さん(第1話参照)が言っていた。「身体を温めてから、筋トレに入ってください!」

 

ボクは正直、嫌だなぁ、と思っていた。走るのは嫌いだ。特にマラソン、あれはスポーツの中で一番嫌い。なんだよ、走るだけって。しかも景色変わらないんだよ?ランニングマシンは。

 

と、

 

思っていた過去の自分を殴りたい。

 

結論から言おう。

 

「楽しい!ランニングマシン!」

 

自分から走るのは、気持ちいい!

走るのが嫌いだったのは、ひとえに、「走らされてたから」だと気付かされた。

 

声を大にして言いたいが、自分から走ろうと思って走るのは楽しい。好きな音楽を聴き、誰と競うでもなく、好きなだけ走る。

 

汗を掻くのも、身体が火照るのも気持ちいい。そうか、運動とは気持ちのいいものなのだな、これも昔、「運動させられていた」頃には気がつかなかったことだ。

 

田中さんにやるように言われたのは、ウォーミングアップのランニングだけだったが、ボクはあまりにも楽しくて筋トレの後にも走ってしまった。自ら進んで走るのなんて、うまれて初めてだ。

 

そしてたぶん、音楽に依るところが大きいな。いつもより音量をひとつ上げて、素晴らしい演奏にニヤニヤしながら、至福のときを過ごす。

 

ああ、これは幸福。

ジム、人生の価値観変わるよ!

 

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