はじめに
コンタクトレンズの調子が悪い。
ゴロゴロゴロゴロ…。常に両目が、開かない潤わない煮えきらない。
むずむずむずむず…。
この状態は…そう、
「いずい」。
「いずい」の使い方
「いずい」は東北の方言だ。
困ったことに、これ、共通語になおすのが難しい。そうだな……「なんとなく心地が悪い」、かな?
靴の中で靴下がよじれている、とか、奥歯にメンマの繊維がはさまっている、とか。(ああ、考えただけでいずい!)
不快!とまではいかないけど、気にならないよ〜!という訳ではない。なんとなーーーく心地の悪い状態を、東北の人たちは「いずい」と表現するのだ。
東北の方言はいいぞ
ボクは東北の出身ではないけれど、学生時代を仙台で過ごしていた。
周りに方言を使う大人は多かったし、同世代の友達も、かなりの割合で使っていた。
東北の方言には、便利な言葉がたくさんある。
たとえば「うるかす」。これは「使い終わった食器を水につけておく」って意味。便利なんですよ、これ。「それ、うるかしといてー。」みたいな。
東北では、「その茶碗を水に浸けてご飯粒柔らかくしておいてー。」なんて言う必要ない。「うるかしといてー。」これでOKだ。便利!
東京でも使わせてけろ
いまここ東京で、コンタクトレンズの不具合を誰かに伝える術がなくて困っている。いや、別に伝えてどうという訳ではないけれどね…。
「気持ち悪い」「痛い」「具合が悪い」
思いつく形容詞、どれも違う。この感情はもはや、「いずい」でしか表現できないのである。
心の底から、全国共通語になってほしい。
あと「うるかす」も。ついでに方言じゃないけど、「ひっぱりうどん」と「芋煮会」も。
目黒川の河川敷で、芋煮会やろうよ。ボクは山形風がいいな。