エッセイ

電車の中でスマホが切れたら…

午前中に用事があって、恵比寿へ行ってきた。

はじめての恵比寿。昼以降は暇だったので、ぷらぷらと散歩することにした。

↑恵比寿駅近くで、とても美味しいランチを提供してくれた居酒屋

 

恵比寿駅から、代官山駅まで。雑貨屋や古着屋を覗きながら、

風の向くまま気の向くまま。

 

そして気づけば、スマホの充電が切れていた。

 

代官山駅から自宅までの帰り方を、券売機の上の大きな路線図で知る。

昔はどこに行くにも、こうやっていた。

スマホのアプリで一発検索できるようになってから、券売機の上を見ることは無くなったのだった。

 

電車は空いていた。こんな日に限って、鞄に本を入れるのを忘れた。

何をするでもなく、ボーっとただ、目的地に着くのを待った。

 

空白の、時間。

 

なぜだかすごく、心地良かった。

 

普段ならSNSを見たり、通販サイトを見たり、本を読んだり、ブログを書いたりしている時間。今日はなんにもすることがない。がたんごとんと、ただ揺られるだけ。

手持ち無沙汰なんてことはない。そういえば移動とは本来、こんなもんだった気がする。

情報の食べ過ぎ…そうだな、今まではちょっと、情報の食べ過ぎだったのだろう。これからはたまに、電車の中でボーっとする時間を作ろう。そんなことを考えられたのは、ひとえに電車の中でボーっとできたからに他ならない。

-エッセイ

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