エッセイ

なんだかんだテレビ

ボクには9か月間、テレビのない時期があった。

今年の2月に友人からテレビを貰うまで、9か月間ほどノーテレビライフを送っていた。

いやしかし、9か月もテレビから離れていると、すっかりなくても大丈夫になる。

もしかしたらスマホやSNSも···という与太話は置いておいて、なんならボクはテレビがあること自体、忘れかけていた。テレビは部屋に馴染み、完全にインテリアと化していた。

 

それから3か月経った最近、掃除をしていたらちょっとした段差に躓いて、反射的に机に手をついてしまう。

ぐにっ、という嫌な感触が手を撫ぜる。机にあった何かのボタンを、押してしまったようだ。

痛いなあ、柔らかいボタンで助かった、そう思った次の瞬間、

 

若い男女の笑顔が、近くの機械いっぱいに映し出された。

 

これは?

これは···

 

テレビ

 

かくしてボクは、テレビと感動の再会を果たした。

どこまでが本当でどこからが冗談かは皆さんの裁量に任せるとして、最近は朝ごはんがなんだか楽しい、これは間違いなく事実だ。

-エッセイ

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